なぜ、木部に塗装するのか?

 

そもそも塗装する意味は?

 

保護
見た目の向上(化粧)
機能の付加

 
 

 

 
 

木材製材業のバックグラウンドを持つオスモ社は、真の木材保護は木材組成であるリグニンの保護だと考えます。
 
木部保護というと薬剤を用いて腐れや害虫から守るということが頭に浮かびますが、実際は、活性リグニンは木材腐朽菌や害虫に侵されにくいのです。
 
しかし、一旦リグニン連鎖が分解されると木材腐朽菌(カビ)が繁殖し、害虫に食べられてしまいます。
 
したがって、木部を保護するということはリグニンを保護することだと言うことになり、木部の表面にフィルム状の塗膜を形成しただけではリグニン保護にはならないということになります。
 
植物油はその性質から溶剤に頼ることなく樹脂分が木部に浸透していきます。
 
木部保護にはこの浸透が非常に重要です。
 
オスモカラーに使用されている精製された植物油は、木材リグニンに浸透し、乾燥後は網の目状の樹脂を形成しリグニンをつなぎとめるように補強するように働きます。
 
それと同時に、この網の目状の樹脂は木材の含水率をコントロールするレギュレターの役割を果たします。
 
具体的には、木材が乾燥しきってしまうことを防ぐと共に、撥水性能に富むため、余分な水分が木部に吸収されることを防ぐように作用します。
 
樹脂の形成が網の目状であるので木材中の自由水が放出される時に起こる塗膜の割れやメクレがおこりません。
 
外装ではリグニンは紫外線によって著しく分解されるので、顔料で紫外線カットを施すと共に、植物油樹脂がリグニンを繋ぎ止める役割を果たします。
外装の場合保護性能を持続されるには定期的な塗替えが必要になります。
 
オスモカラーの場合、浸透性であるために旧塗膜の剥離をすることなく
リノベーションができ、そのコスト的メリットは想像以上に大きくなります。
 
 

 
 
オスモカラーは浸透性なので膜厚の形成に気を使うことなく、曲面、凹凸面であっても平面と同様に美しく仕上げることが出来きます。
 
そして、木材中の水分が温度上昇した木部面から蒸発しようとしても塗面に透湿性があるのでフクレや割れといった塗面欠損が起こりません。
 
そして、木材の収縮に塗面が追随するため、その美しい仕上げ面にメクレやハガレが起こりません。

 

オスモカラーの色相は60色以上、その色数の豊富さに加え、半透明と塗りつぶし(エッグシェル)の2種類の仕上がりから選択することができます。
 
同種のオスモカラー同士であれば混合することが出来るため、色相バリエーションは既成色だけにとどまらず好みの色を作ることが可能です。

 

植物油からできたオスモカラーの美装に関する性能において特筆すべきは、その経年変化美にあります。

 

リグニンが劣化すると木材は変色します。
塗装されずに紫外線に曝された木材は、灰色~茶褐色を帯び乾いたような状態になります。
 
オスモカラーを塗装すれば乾いたような状態ではなく、木材独特の“しっとりとした”感じを長期にわたって保存することができます。
“しっとりした”感じは特に手で触れたとき特に良く分かります。

 
 

オスモカラーは撥水性に優れるので汚れれば塗面を水洗いすることができます。
水拭きの際に添加する植物油洗浄剤ウォッシュアンドケアー、
塗面の植物ワックスを補うワックスクリーナーを始め、
オスモカラーの美しさを長持ちさせるための内装用ケアー製品も充実しています。
 
 

 
 
 
オスモカラーを塗装することにより、木部に耐摩耗性を持たせることができます。
そのなかでも特に床用のフロアクリアーはハードワックスオイルと呼ばれる分類に属し、
壁面に使用するオイルワックスコンビネーションと比較して耐磨耗性能が格段優れています。

 

フロアクリアーを塗装したパーケットフローリングは、
ドイツ工業規格51963の試験において優れた耐摩耗性結果が得られています。

 

オスモカラー内装用は植物油と植物ワックスが1液中に配合されています。
 
植物ワックスは硬度のあるカルナバとカンデリラを使用しており、
内装用にはこの植物ワックスの配合によって木部へのひっかきキズを防止する効果を高めています。
物理的に大きなキズが起こった場合は、その部分だけを補正し、タッチアップ塗装で補修することができます。

 

塗膜を形成している塗装に比べ、オスモカラーの塗面の補修箇所がはるかに目立ちにくい仕上がりになります。
 
耐磨耗、耐キズに加え、耐液体による塗面の欠損が起こりません。
完全乾燥後のオスモカラーの塗面は水、ワインやコーヒーなどをこぼしても染みにならないことがドイツ工業規格68861-1C(同JIS A1531)の
常温液体に対する表面抵抗試験で証明されています。

 

これらの木材保護塗料としての性能は、植物油原油を精製する独自のテクノロジーとその原料を配合する独自のレシピなくしては実現できません。

 

そしてオスモカラーの塗料品質は、ISO9001プラントで製品化されることによって確保されています。

 

 

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